【日本政策投資銀行はやばい?】年代別年収・採用大学・将来性・潰れる?・激務など

今回は、日本政策投資銀行の年収、採用大学、将来性、潰れる等の評判について解説します。
ネット上では「日本政策投資銀行 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか?
本記事では、日本政策投資銀行の業績や市場環境、労働環境面から「日本政策投資銀行 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。
【日本政策投資銀行はやばい?】会社概要

まず、日本政策投資銀行の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。
[旧日本開発銀行 1951年設立][旧北海道東北開発公庫 1956年設立][旧日本政策投資銀行 1999年設立]
単独社員数 1,270名(2023年3月末時点)
事業内容は下記のとおりです。
日本政策投資銀行は、政府系金融機関とはいえ銀行ですから当然、融資業務を行っています。そのほか投資、認証・独自プログラム、コンサルティング/アドバイザリー、アセットマネジメントも展開しています。
融資業務について具体的には中長期融資、ストラクチャードファイナンス、アセットファイナンス(不動産)、シンジケート・ローン、ABL、DIPファイナンスを行っていて、特筆すべきは危機対応業務です。
危機対応業務とは財務省によると”経済環境の大きな変化や、大規模な災害など、民間金融機関による資金供給が十分になされない事態に際して、中小企業等に対する必要な資金の貸付等を行うもの”とされており、有事の際に企業活動に対する経済上の救済支援を担う機関としての大きな役割を担っているようです。
参考:シューカツFAQ「【日本政策投資銀行の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」業務の範囲
出資・融資・債務保証等の業務を基本として、新金融技術を活用した業務を行う。
引用:日本政策投資銀行「会社概要」
社債や長期借入金による資金調達に加え、国の財政投融資計画に基づく財政融資資金、政府保証債等の長期・安定的な資金調達を行う。
参考:日本政策投資銀行「会社概要」
ここまでの情報を踏まえると。日本政策投資銀行は従業員数もグループ会社含め1,800名を超えていることから、安定した大企業のように見受けられます。
続いて、業績の観点から「日本政策投資銀行 やばい」の真偽を掘り下げていきます。
【日本政策投資銀行はやばい?】業績
日本政策投資銀行の過去6年間の業績は、下記の通りになります。
参考:日本政策投資銀行 会社HP「有価証券報告書」
(※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て)
日本政策投資銀行は、2023年3月期において売上高約3,745億円/当期純利益約927億円となっています。
日本政策投資銀行は、多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。
また、日本政策投資銀行の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。
(参考:売上高/当期純利益とは)
売上高:売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している
当期純利益:当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している
参考:Money Forward クラウド会計「売上高とは?意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」
続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約18.4%であり、他人資本(主に借入金などの負債項目)が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。
(参考:自己資本比率とは)
自己資本比率=純資産/総資産で算出
自己資本比率:自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい
参考:doda「自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?」
下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても日本政策投資銀行の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。
業種 | 自己資本比率 |
---|---|
建設業 | 39.5% |
製造業 | 45.6% |
情報通信業 | 58.6% |
運輸業、郵便業 | 36.3% |
卸売業 | 38.3% |
小売業 | 36.7% |
不動産業、物品貸借業 | 32.7% |
宿泊業・飲食サービス業 | 14.4% |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 44.9% |
ここまでで日本政策投資銀行は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。
次に、日本政策投資銀行の将来性について記載します。
【日本政策投資銀行はやばい?】将来性
日本政策投資銀行の業績に影響を及ぼすと考えられる政府系金融機関市場は、下記の通り推移すると考えられます。
政府系金融機関の業界概要について
参考:Nikkei Compass「政府系金融機関」
貸出金残高は全体の約1割 商工中金は完全民営化へ
政府系金融機関は「民業補完」の原則を掲げ、民間金融機関では困難な案件に対応するために政府が設立した金融機関である。
財務省によると、政府系金融機関とは①小規模・零細事業者を支援していた国民生活金融公庫と、中小企業者を支援していた中小企業金融公庫、農林水産事業者を支援していた農林漁業金融公庫が合併した日本政策金融公庫(日本公庫)②地域開発やインフラ関連など政策色の強いプロジェクトへの長期資金を投融資一体で提供する日本政策投資銀行(DBJ)③中堅中小企業向け融資を担う商工組合中央金庫(商工中金)④12年4月に日本公庫から分離・独立し、海外インフラ整備や資源の権益確保、日系企業の輸出入や海外M&A(合併・買収)支援などを担当する国際協力銀行(JBIC)⑤沖縄における地域限定の政策金融機関として日本公庫などに相当する業務や沖縄の特殊事情に即した融資や出資を行う沖縄振興開発金融公庫――の5機関。商工中金のみが預金業務を手掛け、そのほかの4機関は財政投融資制度を活用して調達した資金を元手に投融資をする。(2024/04/07調査)
政府系金融機関市場は堅調に推移しており、日本政策投資銀行の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。
【日本政策投資銀行はやばい?】年代別年収
日本政策投資銀行の平均年収推移は下記のとおりです。
参考:日本政策投資銀行 会社HP「有価証券報告書」
また、年代別の平均年収は下記のとおりです。
25~29歳の平均年収は691万円で、 30~34歳になると864万円と平均年収が173万円プラスとなります。 さらに、35~39歳になると1006万円で、40~45歳になると1095万円、40~45歳になると1138万円となります。 そして、50~54歳になると1240万円、55~59歳になると1089万円となります。
参考:年収チェッカー「日本政策投資銀行」
また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」
(※千円以下は切り捨てで記載)
日本全体の平均年収と比較しても日本政策投資銀行の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。
【日本政策投資銀行はやばい?】福利厚生
日本政策投資銀行の福利厚生は下記のとおりです。
社会保険完備(健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険(労災))
福利厚生:施設:独身寮、社宅等
参考:リクナビ「リクナビ 採用HP」
日本政策投資銀行は、独身寮や社宅など充実した福利厚生があり、優良企業と言えるでしょう。
また、住宅補助は単身でも家族持ちでもほぼ一律で月4万円ほど支給されるようです。
【日本政策投資銀行はやばい?】激務
日本政策投資銀行の平均残業時間は約39.8時間/月です。
また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、日本政策投資銀行の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。
同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。
参考:MONOist 「キャリアニュース」
さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。
出典元:⽇本の残業時間 定点観測 OpenWork 働きがい研究所
他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても日本政策投資銀行の残業時間は少なく、激務ではないと言えるでしょう。
【日本政策投資銀行はやばい?】採用大学
日本政策投資銀行の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。
是非お読みください。
【日本政策投資銀行はやばい?】広報
日本政策投資銀行の広報媒体はこちらです。
国内外の社会課題や経済動向に対する日本政策投資銀行の最新の取り組みが紹介されており、企業理解を深めるのに役立ちます。
就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。
【日本政策投資銀行はやばい?】口コミ・評判について
ここまで、日本政策投資銀行の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。
最後に、日本政策投資銀行で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。
【日本政策投資銀行はやばい?】①:ワークライフバランス
日本政策投資銀行のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました
1時間単位から取れる休暇制度、5連続休暇、夏季休暇等思っていたよりも多く休暇を取れる点が魅力的だと思う。上司からも取得を強く推奨されているため、 白い目をされることもない。 また、在宅勤務についても80hr/月取り入れられるので、週に1-2回の頻度で在宅できている。プライベートと仕事の両立はしやすいとおもう。
参考:openwork 「ワーク・ライフ・バランス」
日本政策投資銀行は、休暇を自由に取れることからも、プライベートとの両立はしやすいと考えられます。また在宅勤務も取り入れられるため、平日でも時間は比較的作りやすいようです。
【日本政策投資銀行はやばい?】②:働きがい・成長
日本政策投資銀行の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。
働きがい :
純粋に国益を考えながら、 幅広い業界について、国家レベルの大きなプロジェクトから地方の小さな案件まで、多様な経験を積むことができる。その中で、プロジェクトの収益性のみならず、 産業 地域社会に対する影響についても考えながら取り組めることが面白い。
また、政府と産業界の結節点として、政策サイドにアプローチすることで、 産業界の意向ニーズを規制・枠組み作りに反映させながら、 産業界の成長支援を行えるという点で、マクロな視点とミクロな視点を持ち合わせた非常に面白いポジションの企業だと感じる。参考:openwork 「働きがい・成長」
成長・キャリア開発:
プロダクトが豊富にあり、良質な顧客基盤を持ち合わせているため、 多様なキャリア形成を図ることができる。
デットファイナンスのみならずエクイティファイナンスにも取り組めるため、 企業の資金調達から資本政策、事業戦略まで、企業活動に様々なレイヤーで関与することができる。
ファイナンサーとしてのキャリアのみならず、 投資家・事業者サイドでのキャリア形成を行うことができる。
特に若手の頃は他社では恐らく経験出来ないような規模感難易度のプロジェクトにアサインされることが多、周囲からのサポートも充実しているため、 成長環境は整っていると感じる。
日本政策投資銀行は、幅広い業界のプロジェクトに携わることができ、大きなやりがいを感じられるとのことでした。また若手のうちから規模の大きい仕事や難易度の高い仕事を任されることもあり、十分に成長できる環境があるようです。
【日本政策投資銀行はやばい?】③:退職検討理由
日本政策投資銀行の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。
ベースの給与は高いが、 良くも悪くも年功序列の昇給制度であり、個人の頑張りが評価され給与に反映されることはなく、仕事をしてもしなくても昇進のスピードも給与も評価も大差がない。 そのため、 仕事をしない人たちのしわ寄せが、責任感が強く真面目に仕事に取り組む優秀な人や若手に偏っていき、 そのような人々が長時間労働および重圧により健康を害するか、 人事評価に不満を持って辞めていくかのどちらかになっている。
参考:openwork 「退職検討理由」
マネジメント層を部下が評価する制度もあるものの、その評価結果によって給与に差が出るわけではないため、マネジメントの改善には繋がっていないように感じられる。
日本政策投資銀行は、年功序列の昇給制度であるため、どんなに頑張っても評価されづらいという点で退職を検討する社員もいるようです。
【終わりに】日本政策投資銀行の内定獲得方法について
本記事では、日本政策投資銀行がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。
総合的に判断すると、日本政策投資銀行は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。
日本政策投資銀行の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。