【出光興産はやばい?】年代別年収・採用大学・激務・将来性・評判など
今回は、出光興産の年代別年収・採用大学・激務・将来性等の評判について解説します。
ネット上では「出光興産 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか?
本記事では、出光興産の業績や市場環境、労働環境面から「出光興産 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。
【出光興産はやばい?】会社概要
まず、出光興産の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。
出光興産株式会社 IDEMITSU
木藤 俊一
1940年3月30日(創業1911年6月20日)
東京都千代田区大手町一丁目2番1号
連結社員数 14,209名(2022年3月末時点)
単独社員数 5,123名(2022年3月末時点)
事業内容は下記のとおりです。
出光興産は、全国に支店を有する他、国内に4ヵ所の製油所と3ヵ所の工場、2ヵ所の研究所も保有し、ガソリンスタンドを5,000店舗以上展開しています。
また、国内外に子会社約80社と関連会社30社以上の出光興産グループを形成しており、日本を代表する石油企業となっています。主な事業内容は、5つあります。
・燃料油事業:原油調達、石油製品の精製を国内6製油所体制、6,000超のSSネットワークで展開
・基礎化学品事業:国内に3つの石油化学工場を有し、外部環境変化に対応すべく、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどの合成樹脂原料の製造・販売を行い、精製/化学のインテグレーション深化を強化。
・高機能材事業:潤滑油、機能化学品、電子材料、機能舗装材、リチウムイオン電池材料など、これまで培ってきた技術力とノウハウを活かし、先進マテリアルを提供
・電力・再生可能エネルギー事業:太陽光・風力・バイオマス発電所など再生可能エネルギー電源の開発・運営
・資源事業:石油・天然ガス田の探鉱・開発・生産、地熱発電所の運営、電力および蒸気の供給・販売上記のように石油バリューチェーンが生みだす「燃料油事業」「基礎化学品事業」「高機能材事業」の他にも、「電力・再生可能エネルギー事業」や、石油・石炭・天然ガスの開発を行う「資源事業」など、多彩な事業をグローバルに展開し安定した業績を収めています。
参考:シューカツFAQ「【出光興産の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」
参考:出光興産「会社概要」
ここまでの情報を踏まえると。出光興産は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、従業員数もグループ会社含め2万近いことから、安定した大企業のように見受けられます。
続いて、業績の観点から「出光興産 やばい」の真偽を掘り下げていきます。
【出光興産はやばい?】業績
出光興産の過去7年間の業績は、下記の通りになります。
参考:出光興産 会社HP「有価証券報告書」
(※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て)
出光興産は、2023年3月期において売上高約9兆4562億円/当期純利益約2536億円となっています。
出光興産は、多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。
また、出光興産の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。
(参考:売上高/当期純利益とは)
売上高:売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している
当期純利益:当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している
参考:Money Forward クラウド会計「売上高とは?意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」
続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約33.2%であり、他人資本(主に借入金などの負債項目)が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。
(参考:自己資本比率とは)
自己資本比率=純資産/総資産で算出
自己資本比率:自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい
参考:doda「自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?」
下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても出光興産の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。
業種 | 自己資本比率 |
---|---|
建設業 | 39.5% |
製造業 | 45.6% |
情報通信業 | 58.6% |
運輸業、郵便業 | 36.3% |
卸売業 | 38.3% |
小売業 | 36.7% |
不動産業、物品貸借業 | 32.7% |
宿泊業・飲食サービス業 | 14.4% |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 44.9% |
ここまでで出光興産は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。
次に、出光興産の将来性について記載します。
【出光興産はやばい?】将来性
出光興産の業績に影響を及ぼすと考えられる石油開発・精製・販売市場は、下記の通り推移すると考えられます。
石油開発・精製・販売の業界概要について
少子化による需要減、各社が製油所統廃合へ
参考:Nikkei Compass「石油開発・精製・販売」
国内の石油製品市場は少子化による人口減少などで需要が年1~2%ずつ減少、激しい価格競争で元売り各社の低収益体質が続いていることから、経済産業省は2009年に石油精製や石油化学の効率化を進めるためエネルギー供給構造高度化法を制定。14年7月に改正告示した第2次高度化法では、17年3月末までに元売り各社に原油処理能力を1割程度引き下げることを求めた。経産省はさらにエネ高度化法の運用を見直し、ナフサなど収益性の高い製品製造を義務づけ、企業連携の取り組みなどに補助金を出す。
一方、中国などアジア市場では、経済成長で需要が増加。今後は中国やインド、韓国の大型製油所との競争も本格化する。製油所に隣接する化学工場とのコンビナート連携強化で、いかに国際競争力を高めるかが課題である。(2023/04/05調査)
石油開発・精製・販売市場は堅調に推移しており、出光興産の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。
【出光興産はやばい?】年代別年収
出光興産の平均年収推移は下記のとおりです。
また、年代別の平均年収は下記のとおりです。
また、国税庁と出光興産の有価証券報告書をもとにJobQが年代別年収を独自で算定すると以下のようになりました。
20代は518〜724万円
参考:Job Q「出光興産」
30代は805〜873万円
40代は934〜979万円
50代は1,030〜1,017万円
また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」
(※千円以下は切り捨てで記載)
日本全体の平均年収と比較しても出光興産の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。
【出光興産はやばい?】福利厚生
出光興産の福利厚生は下記のとおりです。
◆生活設計支援
積立年金保険、財形年金貯蓄、各種社会保険など◆子育て支援
産前産後休業、育児短時間勤務制度、育児休業など◆住居支援
参考:出光興産「採用情報 募集要項」
社宅、独身寮、住宅財形貯蓄など
(2023年3月時点)
出光興産は、子育て支援など充実した福利厚生があり、優良企業と言えるでしょう。また、千葉事業所には独身寮が2つあり、駅・会社に近いだけではなく個室で賄いつきだそうです。
【出光興産はやばい?】激務
出光興産の平均残業時間は約29時間/月です。
また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、出光興産の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。
同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。
参考:MONOist 「キャリアニュース」
さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。
出典元:⽇本の残業時間 定点観測 OpenWork 働きがい研究所
他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても出光興産の残業時間は少なく、激務ではないと言えるでしょう。
【出光興産はやばい?】採用大学
出光興産の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。
是非お読みください。
【出光興産はやばい?】広報
出光興産の広報媒体はこちらです。
企業イメージCMだけではなく、事業サービス、2050年ビジョン・中期経営計画に関する動画も公開していますので、企業研究、面接対策の一助になる部分もあるかもしれません。
就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。
【出光興産はやばい?】口コミ・評判について
ここまで、出光興産の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。
最後に、出光興産で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。
【出光興産はやばい?】①:ワークライフバランス
出光興産のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。
全社としてワークライフバランスの向上に注力していると感じる。部署や上司にもよるが、自分の所属している課では、残業時間月20時間以内(超えるとペナルティがあるわけではない)や有休消化率85%以上の達成について、口を酸っぱくして言われている。また、男性の産休・育休取得については制度が整ったのはここ数年の話だが、現在は自分の周囲では男性も当然のように取得している。長期の育休から復帰した女性社員もおり、環境は整えられていると思う。
参考:openwork 「ワーク・ライフ・バランス」
出光興産は、有給はもとより、男性も育休を当たり前に取れる環境であることから、ワークライフバランスに優れていると考えられます。
【出光興産はやばい?】②:働きがい・成長
出光興産の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。
働きがい:
技術職のため、原理原則的な基礎的な部分から、生産現場の装置や運転のことまで、幅広く知識をつけることができる。
最初の1-2年は研修の色合いが強く、実務は比較的難易度の低いものを割り振ってもらえ、先輩社員のフォローも十分あると感じる。研修や勉強的な内容ばかりだと、やりがいという意味ではあまり感じられない期間もある。
参考:openwork 「働きがい・成長」
先輩の働きぶりを見ていると、近いうちに、色々と大きな案件を任せられると思うので、今は準備期間と割り切って知識習得に努めている。
出光興産は1~2年、社員の教育と自主的に学ぶ期間が設定されているようですし、なんとなく長い目で社員の成長を見守ってくれる土壌ができあがっているようですから、社会人としてスタートを切るのに、いい会社だと感じます。
【出光興産はやばい?】③:退職検討理由
出光興産の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。
人事評価システムが数年前に変わり、成果主義となった。これにより年齢昇級がなくなった。本当の成果主義なら良いが、実力があっても給料は上がりにくいシステムに変更されている。これは膨れ上がった外注費用を含む人件費を抑制するためと考えられ、成果を出していても従来通りの給料まで上がりにくいと感じたため。
参考:openwork 「退職検討理由」
さらに、後述する会社の弱みと今後の事業展望に記載したが、斜陽産業化する石油業界かつ新規事業参入には弱い出光興産であることから、65歳まで給料が高い状態で働けるとは甚だ思えなかったため。
出光興産は、給与面については年功序列を廃止し、成果主義となったようですね。成果を出したのに昇給しなかったと感じている社員が少なくとも1人いたということです…
【終わりに】出光興産の内定獲得方法について
本記事では、出光興産がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。
総合的に判断すると、出光興産は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。
出光興産の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。