【日本政策金融公庫はやばい?】年代別年収・採用大学・将来性・潰れる?・激務など
今回は、日本政策金融公庫の年収、採用大学、将来性、潰れる等の評判について解説します。
ネット上では「日本政策金融公庫 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか?
本記事では、日本政策金融公庫の業績や市場環境、労働環境面から「日本政策金融公庫 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。
【日本政策金融公庫はやばい?】会社概要
まず、日本政策金融公庫の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。
事業内容は下記のとおりです。
日本政策金融公庫は、財務書所轄の特殊会社で、いわゆる政府系金融機関の一つです。国民生活事業、農林水産事業、中小企業事業の3観点から様々な融資制度を行い、多くの人々や企業を支えています。主な目的は一般の金融機関が行う金融の補完であり、他の銀行から融資を受けられないような場合でも必要な金融を担当できる点が魅力です。
参考:シューカツFAQ「【日本政策金融公庫の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」
参考:日本政策金融公庫「会社概要」
ここまでの情報を踏まえると。日本政策金融公庫は、従業員数も7,000名を超えていることから、安定した大企業のように見受けられます。
続いて、業績の観点から「日本政策金融公庫 やばい」の真偽を掘り下げていきます。
【日本政策金融公庫はやばい?】業績
日本政策金融公庫の過去6年間の業績は、下記の通りになります。
参考:日本政策金融公庫 会社HP「有価証券報告書」
(※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て)
日本政策金融公庫は、2023年3月期において売上高約4,169億円/当期純利益約△2,687億円となっています。
日本政策金融公庫は、近年赤字計上をしていますがあくまで投資活動の一環であり、一方の売上高に関しては順調に推移しており、業績面で不安な点はあまり無いと考えられます。
また、日本政策金融公庫の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。
(参考:売上高/当期純利益とは)
売上高:売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している
当期純利益:当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している
参考:Money Forward クラウド会計「売上高とは?意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」
続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約41.6%であり、他人資本(主に借入金などの負債項目)が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。
(参考:自己資本比率とは)
自己資本比率=純資産/総資産で算出
自己資本比率:自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい
参考:doda「自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?」
下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても日本政策金融公庫の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。
業種 | 自己資本比率 |
---|---|
建設業 | 39.5% |
製造業 | 45.6% |
情報通信業 | 58.6% |
運輸業、郵便業 | 36.3% |
卸売業 | 38.3% |
小売業 | 36.7% |
不動産業、物品貸借業 | 32.7% |
宿泊業・飲食サービス業 | 14.4% |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 44.9% |
ここまでで日本政策金融公庫は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。
次に、日本政策金融公庫の将来性について記載します。
【日本政策金融公庫はやばい?】将来性
日本政策金融公庫の業績に影響を及ぼすと考えられる政府系金融機関市場は、下記の通り推移すると考えられます。
政府系金融機関の業界概要について
参考:Nikkei Compass「政府系金融機関」
貸出金残高は全体の約1割 商工中金は完全民営化へ
政府系金融機関は「民業補完」の原則を掲げ、民間金融機関では困難な案件に対応するために政府が設立した金融機関である。
財務省によると、政府系金融機関とは①小規模・零細事業者を支援していた国民生活金融公庫と、中小企業者を支援していた中小企業金融公庫、農林水産事業者を支援していた農林漁業金融公庫が合併した日本政策金融公庫(日本公庫)②地域開発やインフラ関連など政策色の強いプロジェクトへの長期資金を投融資一体で提供する日本政策投資銀行(DBJ)③中堅中小企業向け融資を担う商工組合中央金庫(商工中金)④12年4月に日本公庫から分離・独立し、海外インフラ整備や資源の権益確保、日系企業の輸出入や海外M&A(合併・買収)支援などを担当する国際協力銀行(JBIC)⑤沖縄における地域限定の政策金融機関として日本公庫などに相当する業務や沖縄の特殊事情に即した融資や出資を行う沖縄振興開発金融公庫――の5機関。商工中金のみが預金業務を手掛け、そのほかの4機関は財政投融資制度を活用して調達した資金を元手に投融資をする。(2024/04/07調査)
政府系金融機関市場は堅調に推移しており、日本政策金融公庫の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。
【日本政策金融公庫はやばい?】年代別年収
日本政策金融公庫の平均年収推移は下記のとおりです。
参考:日本政策金融公庫 会社HP「有価証券報告書」
また、年代別の平均年収は下記のとおりです。
25~29歳の平均年収は526万円で、 30~34歳になると658万円と平均年収が132万円プラスとなります。 さらに、35~39歳になると765万円で、40~45歳になると833万円、40~45歳になると866万円となります。 そして、50~54歳になると943万円、55~59歳になると829万円となります。
参考:年収チェッカー「日本政策金融公庫」
また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」
(※千円以下は切り捨てで記載)
日本全体の平均年収と比較しても日本政策金融公庫の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。
【日本政策金融公庫はやばい?】福利厚生
日本政策金融公庫の福利厚生は下記のとおりです。
住宅完備(独身用、世帯用)※地域総合職について、本拠地勤務の場合は一定の制約があります。
参考:日本政策金融公庫「募集要項」
雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険など
日本政策金融公庫は、厚生年金保険など充実した福利厚生があり、優良企業と言えるでしょう。
また、借上げ社宅は会社都合の場合だと家賃の7~8割、自己借上げの場合は最大28000円が家賃補助として支給されるとのことでした。
【日本政策金融公庫はやばい?】激務
日本政策金融公庫の平均残業時間は約18.7時間/月です。
また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、日本政策金融公庫の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。
同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。
参考:MONOist 「キャリアニュース」
さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。
出典元:⽇本の残業時間 定点観測 OpenWork 働きがい研究所
他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても日本政策金融公庫の残業時間は少なく、激務ではないと言えるでしょう。
【日本政策金融公庫はやばい?】採用大学
日本政策金融公庫の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。
是非お読みください。
【日本政策金融公庫はやばい?】広報
日本政策金融公庫の広報媒体はこちらです。
日本政策金融公庫に関するニュースリリースなどを発信しているため、最新情報を知るためにチェックしておくと良いでしょう。
就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。
【日本政策金融公庫はやばい?】口コミ・評判について
ここまで、日本政策金融公庫の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。
最後に、日本政策金融公庫で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。
【日本政策金融公庫はやばい?】①:ワークライフバランス
日本政策金融公庫のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。
ワークライフバランスについて、年次有給休暇の取得率は高い。 取得促進のためのキャンペーンもあり、 取りやすい職場環境と言える。 ただし部署間での差異は大きく、営業部門ではあまり取れない。 自分は債権管理部門だが年休、特別休暇の取得率はほぼ100パーセント。 持ち帰り仕事も無いため退勤時に会社建物を一歩外に出たら仕事のことは忘れられる。 リモートワークが推奨されており、月に2回以上実施するように上司から言
参考:openwork 「ワーク・ライフ・バランス」
われている。ただし出勤しないとできない仕事・部署があるので、 完全リモートワークは難しい。
日本政策金融公庫は、部門にもよりますが、年次有給休暇の取得率は高いようです。またリモートワークも推奨されているため、ワークライフバランスは比較的取りやすいと考えられます。
【日本政策金融公庫はやばい?】②:働きがい・成長
日本政策金融公庫の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。
働きがい:
参考:openwork 「働きがい・成長」
若い時から経営者と対話できるので、コミュニケーションが好きな人にはやりがいのある仕事だと思う。逆にコミュニケーションが苦手な人には不向きな仕事。
農業経営を学ぶことのできる貴重な職場だと思う。
成長・キャリア開発:
企業分析については、一定レベルのものは研修や上司からの指導で学ぶことができるが、それ以上のスキルを身につけるのは自分の努力次第。
また、さまざまな業種の企業と接点があるため、 幅広い知識を身につけることができる。
日本政策金融公庫は、若いうちから経営者と対話できることから、働きがいは感じられやすいようです。また多くの企業と接点があることからも、知識を身につけて成長できるとのことでした。
【日本政策金融公庫はやばい?】③:退職検討理由
日本政策金融公庫の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。
良くも悪くも年功序列社会だと感じた。 結果を出すことよりも、 本店の指示に従って、決められたことを正しくやることがとても大事な会社である。マニュアル通りにやらないと、 それが効率的であっても、正しいと評価されることはないため、それが嫌な人には合わないと思う。 支店の中では支店長がとても偉いので、支店長の声は本店の声とほとんど同じだと思って仕事をするとよいと思う。 課長の評価も大事だけれど、支店長が最後に職員の評価を全て決めれるので、支店長にどれだけ気に入られるかは出世にとても影響すると思います。
参考:openwork 「退職検討理由」
日本政策金融公庫は年功序列な部分が強いため、決められた通りのやり方で仕事を行わなければならないようです。そのやり方に疑問を覚えて退職を検討する社員もいるようでした。
【終わりに】日本政策金融公庫の内定獲得方法について
本記事では、日本政策金融公庫がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。
総合的に判断すると、日本政策金融公庫は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。
日本政策金融公庫の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。