【三井物産はやばい?】年代別年収・採用大学・将来性・潰れる?・激務など
今回は、三井物産の年収、採用大学、将来性、潰れる等の評判について解説します。
ネット上では「三井物産 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか?
本記事では、三井物産の業績や市場環境、労働環境面から「三井物産 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。
【三井物産はやばい?】会社概要
まず、三井物産の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。
連結社員数 46,811名(2023年3月末時点)
単独社員数 5,449名(2023年3月末時点)
事業内容は下記のとおりです。
三井物産は、金属資源、エネルギー、機械・インフラ、化学品、鉄鋼製品、生活産業、次世代・機能推進という7つのセグメントに分かれて事業を展開しています。なかでも金属資源とエネルギーは三井物産の核と言える事業で、特に金属資源セグメントは売上・利益が大きく、突出した”稼ぎ頭”となっています。
日経業界地図2023年版によると、2022年3月期の連結純利益は過去最高となり、三菱商事と共に、これまで商社が成し遂げていなかった9000億円越えを実現させました。
主力の金属資源セグメントでは鉄鉱石、銅、アルミ、ニッケル、リチウムといった地下資源の開発・加工・販売やアルミ、銅、石油コークスといった地上資源のリサイクルを推進し、世界各地で金属資源の確保と安定供給に奔走しています。
三井物産のビジネスは、トレーディング、事業経営・事業開発が軸となっており、6つの機能(下記)とこれまで構築してきた(これから構築する)グローバルネットワークも掛け合わせるかたちで、新たな価値を創出しているものです。
参考:シューカツFAQ「【三井物産の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」
参考:三井物産「会社概要」
ここまでの情報を踏まえると。三井物産は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、従業員数もグループ会社含め5万名を超えていることから、安定した大企業のように見受けられます。
続いて、業績の観点から「三井物産 やばい」の真偽を掘り下げていきます。
【三井物産はやばい?】業績
三井物産の過去7年間の業績は、下記の通りになります。
参考:三井物産 会社HP「有価証券報告書」
(※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て)
三井物産は、2023年3月期において売上高約14兆3064億円/当期純利益約1兆1306億円となっています。
三井物産は、多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。
また、三井物産の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。
(参考:売上高/当期純利益とは)
売上高:売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している
当期純利益:当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している
参考:Money Forward クラウド会計「売上高とは?意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」
続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約41.4%であり、他人資本(主に借入金などの負債項目)が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。
(参考:自己資本比率とは)
自己資本比率=純資産/総資産で算出
自己資本比率:自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい
参考:doda「自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?」
下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても三井物産の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。
業種 | 自己資本比率 |
---|---|
建設業 | 39.5% |
製造業 | 45.6% |
情報通信業 | 58.6% |
運輸業、郵便業 | 36.3% |
卸売業 | 38.3% |
小売業 | 36.7% |
不動産業、物品貸借業 | 32.7% |
宿泊業・飲食サービス業 | 14.4% |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 44.9% |
ここまでで三井物産は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。
次に、三井物産の将来性について記載します。
【三井物産はやばい?】将来性
三井物産の業績に影響を及ぼすと考えられる総合商社市場は、下記の通り推移すると考えられます。
総合商社の業界概要について
「脱石炭」「再生可能・新エネルギー参入」広がる
参考:Nikkei Compass「総合商社」
発電に使う燃料用石炭の鉱山事業や石炭火力発電事業から撤退・縮小する「脱石炭」の動きが広がる。温暖化ガスの排出量削減に対応した動きだが、投資家が企業のESG(環境・社会・企業統治)活動を重視する傾向を強めているのも一因だ。鉱山事業では三菱商事と三井物産が豪州で、伊藤忠商事が豪州と南米コロンビアで炭鉱権益を売却した。住友商事も21年8月、豪炭鉱から撤退する方針を固めた。双日も海外に持つ石油権益を30年までに全て手放すとともに、石炭権益から50年までに完全撤退する。石炭火力発電事業では、住友商事が国内外で発電所建設などの新規開発を原則中止し、丸紅はアフリカで、三菱商事はベトナムでの発電所開発から撤退、三井物産もインドネシアの発電所の権益を24年3月期第1四半期中に売却する。
一方、再生可能エネルギーや新エネルギーへの取り組みは加速する。三菱商事は脱炭素関連で30年度までに2兆円を投資する。丸紅は台湾の太陽光発電開発会社を20年2月に買収、21年3月にはサウジアラビアでの大規模太陽光発電所の建設・運営に参画した。伊藤忠商事は産業ガス世界大手の仏エア・リキードと組んで、20年代半ばに世界最大級の液化水素製造プラントを中部地方に設置する。燃料用アンモニアは、伊藤忠商事が26年にカナダ、三井物産が27年に米国で生産を予定、三菱商事も米国で30年までの製造開始をめざす。伊藤忠商事は23年1月、全日本空輸・日本航空と再生航空燃料(SAF)への供給で合意した。(2023/06/12調査)
総合商社市場は堅調に推移しており、三井物産の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。
【三井物産はやばい?】年代別年収
三井物産の平均年収推移は下記のとおりです。
参考:三井物産 会社HP「有価証券報告書」
また、年代別の平均年収は下記のとおりです。
25~29歳の平均年収は1074万円で、 30~34歳になると1194万円と平均年収が120万円プラスとなります。 さらに、35~39歳になると1348万円で、40~45歳になると1482万円、40~45歳になると1573万円となります。 そして、50~54歳になると1703万円、55~59歳になると1636万円となります。
参考:年収チェッカー「三井物産」
また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」
(※千円以下は切り捨てで記載)
日本全体の平均年収と比較しても三井物産の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。
【三井物産はやばい?】福利厚生
三井物産の福利厚生は下記のとおりです。
福利厚生
参考:三井物産「採用情報」
各種社会保険完備、退職金制度 他
休日/休暇
完全週休2日制(土・日)、祝祭日、年末年始休暇、年次有給休暇・介護休暇・看護休暇・特定支援休暇(時間単位での取得可)、結婚休暇、出産・出産付添休暇、その他各種有給休暇制度
人材育成プログラム
・マンツーマンリーダー制度:新入社員が1年間先輩社員からマンツーマンで社会人としての基礎を学ぶ制度。
・新人導入研修/基幹業務講座:入社後、当社経営理念やビジネスコミュニケーション等、三井物産で働く上で必要な知識、基本動作を学ぶ研修。
・海外修業生、グローバル経営者養成プログラム(ビジネススクール派遣)、部門研修員など
三井物産は、社会保険は当然のことながら退職金制度のほか、充実した休日/休暇制度に、グローバル経営者養成プログラムといった人材育成プログラムも用意しており、優良企業と言えるでしょう。
また、日本全国各地だけではなく、海外でも働ける環境があります。
【三井物産はやばい?】激務
三井物産の平均残業時間は約29時間/月です。
また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、三井物産の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。
同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。
参考:MONOist 「キャリアニュース」
さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。
出典元:⽇本の残業時間 定点観測 OpenWork 働きがい研究所
他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても三井物産の残業時間は少なく、激務ではないと言えるでしょう。
【三井物産はやばい?】採用大学
三井物産の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。
是非お読みください。
【三井物産はやばい?】広報
三井物産の広報媒体はこちらです。
公式Twitter(Mitsui & Co., Ltd. / 三井物産株式会社 @mitsuiandco)をご紹介します。トピックスやリリース、子会社や関係会社に関する情報などを、都度アップしているようです、
就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。
【三井物産はやばい?】口コミ・評判について
ここまで、三井物産の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。
最後に、三井物産で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。
【三井物産はやばい?】①:ワークライフバランス
三井物産のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。
有給休暇が取得しやすく、1時間単位からの時間休取得制度もあり、在宅勤務や福利厚生も充実しているのでワークライフバランスが取れる職場です。一部上場の大企業ですのでコンプライアンス面にもしっかりと取り組んでおり、会社も率先して有給休暇取得を推奨していて、又、業務に支障が無ければ基本いつでも有給休暇や時間休を取得出来ます。週末や祝日もカレンダー通りですので、この観点からもワークライフバランスの取りやすい職場環境にある会社と思います。
参考:openwork 「ワーク・ライフ・バランス」
三井物産は、時間単位で休むことができ、有給休暇も取得しやすいようです。プライベートを犠牲にする社風ではない、仕事との両立を後押ししてくれる環境がある、出世を望まなければプライベートとのバランスは取りやすい、といった声が確認できました。
【三井物産はやばい?】②:働きがい・成長
三井物産の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。
働きがい:
参考:openwork 「働きがい・成長」
やる気のある社員にはいくらでもチャレンジをさせてくれる会社です。会社の体力もあるので、ベンチャーや個人起業では得られない資金額を用いて新たな事業へのチャレンジも出来ることは大企業ならではの醍醐味と思います。勿論、会社から許可を得て事業投資への資金投入の実現には多くの関係者を納得させる必要ありますが、それを乗り越えれば、相当大きな資金を活用して事業を行うことが出来、責任やプレッシャーもありますが働きがいにも繋がっています。
三井物産は、チャレンジできる土壌があると言えます。たしかに大企業でしか多額の資金を調達して新規事業をスタートさせることなどできないものです。規模感のあるビジネスに関われるといった点が働きがいにつながる一方で、意欲のある方が多く成長の刺激になる、胆力がつく、会社はキャリア形成に前向き。そのような意味合いの口コミが見られました。
【三井物産はやばい?】③:退職検討理由
三井物産の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。
会社に守られている一方で、会社に人生を預ける/縛られてしまうことに不安を抱いた為。待遇が大幅に悪くなることも無いだろうし、社会的信用力もかなり高い。一方で、会社の人事には従わざるを得ず、どこで働くか、何をするのか、誰と働くかは実質会社の判断。もちろん希望を伝えることは可能だが、組織の為に生きる従業員が結局のところ評価されるため、自身でキャリア形成することは難しい
参考:openwork 「退職検討理由」
三井物産=総合商社の内定・就職を勝ち取ってきた方々らしく、自分の能力向上、キャリアアップ、未来のなりたい姿など、前向きな退職検討理由が多いように感じました。
【終わりに】三井物産の内定獲得方法について
本記事では、三井物産がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。
総合的に判断すると、三井物産は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。
三井物産の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。