【喧嘩と討論は紙一重!?】ディベート型グループディスカッション(GD)の攻略法
昨今、コロナ禍の影響でオンライン就活が主流となってきました。
それに伴い、遠方の学生からの応募も増え、足切りの意味を込めてグループディスカッション(以下、GD)を選考に組み込む企業が増えてきています。
GDは書類選考や適性検査と異なり、合否に外部要因が絡みやすく就活生を悩ませる選考の1つです。
GDにはいくつかのパターンが存在しますが、中でも本記事で紹介するディベート型は他の形式と進行方法や考え方が異なり、個別で対策をする必要があります。
ディベート型特有の立ち回り方法や通過のために意識すべきこともまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは本題に入ります。
※「そもそもGDとは?」という方は、以下の記事から読んでみてください
ディベート型GDとは?
ディベート型GDとは、与えられたテーマに対して複数のチームに分かれ討論を行い、1つの結論に導く形式のGDを指します。
また、ディベート型は大きく以下の3つに分類されることが多いです。
ディベート型GDの分類
- 1つのテーマを反対、賛成の2つに分けて討論するパターン
- AとBどちらを選択するかを討論するパターン
- 学生一人一人に役割・立場が与えられ、その役割・立場から討論するパターン
ディベート型GDには、3つの特徴があります。
① 有利な選択肢が存在する
どのようなテーマにおいても、あらかじめ自分/自チームの立場を決め、自分/自チームが正しいと論理的に証明するために議論・主張を行うのがディベート型の特徴ですが、
テーマによっては明らかに強い選択肢が存在する場合もあるため、どちらのチームに所属するかを選択できる場合は有利な立場を選ぶようにしてください。
② 個人/チームワークの時間が設けられることがある
ディベート型GDでは議論開始前に個人やチームで情報の整理や論理構築を行う時間が設けられる場合があります。
相手型も同様に時間を与えられますので、自チームの主張だけでなく、反論意見への切り返しも用意するようにしましょう。
③ 折衷案を結論とする方法がおすすめ
ディベート型GDにおいて、多くの学生が「自分/自チームが勝利しないと合格できない」と考えがちですが、実際はそうではありません。
敗北した場合でも通過する可能性はありますし、勝利した場合でも不合格になる可能性があります。
また、全員が勝利を目指すと雰囲気が殺伐としやすく、建設的な議論ができなくなるリスクもあります。
そこでおすすめなのが、折衷案を結論とする方法です。
「こういう前提の場合はAが正しく、この場合はBが正しい」のように両チームが議論を重ねた結果、「ケースバイケースなので両方正しい」という方向に持っていけば、雰囲気を保ちつつ建設的な議論をすることができます。
特徴の解説は以上です。
志望企業のディベート型GD実施有無を確かめるには?
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ディベート型GDのお題例
このパートではディベート型GDのテーマ例を解説していきます。
下記が出題例です。
自分だったら「どんな立場でどう主張するか」「反論意見をどう受け流すか」を意識しながら確認してみてください。
お題例
- 日本にサマータイムの導入は是か非か
- 夫婦別姓は賛成か、反対か
- 無人島に持っていくとしたら、次の3つのアイテムのうちどれを選ぶか?
- 次の8人の内、当社に3人採用するとしたら誰を選ぶか
- 就職活動の早期化に、賛成か反対か
- 就職活動で高学歴は有利となるか
- コンビニエンスストアは24時間営業をするべきか否か?(JCB)
- 自分が部長であると仮定し、学校全体の部活予算を最適に配分せよ。ただし、自分の部活になるべく多く部費が回ってくるようにすることとする。(ネスレ日本)
以上がテーマ例の紹介です。
次のパートではディベート型GDの進行方法や時間配分を解説します。
ディベート型GDの目安時間配分
下記が30分で議論する場合の時間配分例です。
記載の流れで議論することで効率的に結論を出せますので、ぜひご活用ください。
また、これより制限時間が短くなる場合でも、長くなる場合でも極力進行方法は変えず、時間配分のみを調整するようにしてください。
※どれか一つでも欠けると結論のクオリティが落ちてしまいます。
時間配分例(30分の場合)
- タイムマネジメント:1〜2分
- お題の定義づけ:2〜3分
- 評価基準の設定と合意:〜5分
- SWOT分析を用いた議論の展開:〜12分
- 評価軸を用いた議論の収束(3番で設定した評価軸):〜10分
- 発表者の決定と発表準備:時間が余れば
ディベート型GDの進め方や意識すべきポイント
ここからは先ほどの時間配分例をもとに、議論の進め方や意識すべきポイントについて解説していきます。
実際のGDをイメージしながら、読み進めていきましょう。
『朝食に適しているのは和食と洋食どちらか』というお題を想定して、解説していきます。
① 時間配分と役割分担の決定(1〜2分)
議論の進行方法と時間配分について全体で共通認識を図るパートです。
下記2点は最低限確認するようにしてください。
- 議論をどういう流れで行うか
- 各フェーズに何分使うか
例としては、以下のような発言が考えられます。
発言例
- 「まず、お題の定義づけをしましょう。」
→全員の目線を揃えます。 - 「その後、評価軸を設定して何を基準にして結論を出すか決定しましょう」
→効率的な進行方法を提案し、円滑な進行を促進しましょう。 - 「その後、それぞれ強み弱みの分析をしましょう」
→上に同じです。 - 「最後に、評価軸を基に最適解を導き出しましょう」
→上に同じです。
② お題の定義づけ(2〜3分)
お題の曖昧な部分を具体化するパート、前提をすり合わせるパートです。
5W3Hをすり合わせると議論が円滑に進みやすくなります。
※5W3Hとは?
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・Why(なぜ)
・What(何を)
・How(どのように)
・How many(どのくらい)
・How much(いくら)
例としては、以下のような発言が考えられます。
発言例
- 「和食とは、洋食とはを、具体的にメニューを決めるなどして定義決めしませんか?(what)」
- 「食べる人の性別、年齢、業種、国籍は何かを考えませんか?(who)」
- 「誰が食べるかによって結論を簡単に導けそうなので、場合分けして結論を出しませんか?(who)」
※折衷案を結論とするための発言例
③ 評価基準の設定と合意(〜5分)
評価基準を設定するためのフェーズです。
評価基準を設けずに議論を進めると、話が脱線したり、お互いの主張をぶつけあう展開になり、時間内に結論を出せなくなってしまうため、ここで議論収束の方向性を示しておきましょう。
また、自分サイドの選択肢が優れていると主張するのがあまりにも難しい場合や、どちらとも取れないお題が出てくる場合もあります。
そのような場合は、折衷案を結論として出せるような基準を設けるといいと思います。
※ただ、本来ディベートは議論勝負をすべきなので、論理的に自分の選択肢が優位であることを示すための評価軸も設けておくといいと思います。
例としては、以下のような発言が考えられます。
発言例
- 和食派
「栄養面の評価軸の設定をしましょう。」 - 洋食派
「朝食にかかる時間・手軽さの軸を設定しましょう。」 - 折衷案派
「栄養面や準備の手軽さなど、場合に分けてみましょう。」
④ SWOT分析を用いた議論の展開(〜12分)
③で定めた評価基準に準じてお互いが主張しあう討論フェーズです。
ただし、両チームが自由に発言していては議論がまとまらないと思います。
そのため、何をどこまで議論するかを下記表を用いて制限しましょう。
ここではSWOT分析の活用がおすすめです。
まずはSWOTの表を作り、各チームの主張を当てはめながら議論を進めるといいと思います。
(絞り込みは次のパートで行います。)
※今回は事業系のお題ではないので、強み弱みをそれぞれ羅列する形式になるかと思いますが、それだけでも十分両チームの主張を整理できるので是非活用してみてください。
また、ディベートにおいて相手からの反論はつきものなので、あらかじめ弱みに対してどのように対処(=返答)するかは考えておくといいでしょう。
例としては、以下のような発言が考えられます。
発言例
- 和食派
強み→「栄養素がバランス良くとれて、仕事の質向上に繋がる」
弱み→「作る時間や食べる時間を含めると時間がかかる上に手間である」 - 洋食派
強み→「パンを焼くだけなど、手軽に食べる事ができ、時間短縮になる」
弱み→「卵やベーコンなど栄養素が偏る可能性が高い」
⑤ 評価軸を用いた議論の収束(〜10分)
③で設定した評価軸を基に議論をまとめるフェーズです。
SWOT分析を用いて両チームの主張を整理できたら、議論前に決めた判断軸を基に結論を出しましょう。
一方的に自分たちの意見が正しいと主張するのではなく、客観的指標に基づき議論を進めることが重要です。
例としては、以下のような発言が考えられます。
発言例
- 「栄養面で良し悪しを判断するのであれば、和食の方が優れていそうです。」
- 「ただ、手軽さで判断するのであれば、洋食の方が良さそうですね。」
- 「朝に時間を取れないサラリーマンは洋食、時間のある夕食は和食の方が適しているという結論で良いのではないでしょうか?」
→折衷案を結論としている
⑥ 発表者決め、発表準備(時間が余れば)
納得感のある結論が出れば、最後の発表に備え議論を振り返るなど時間ギリギリまでブラッシュアップしましょう。
議論の終盤はとにかく時間に追われるので、練習はできないものと想定しておいた方が気持ちは楽だと思います。
最低限、発表者のみ決められれば問題ないと思います。
最後に
今回はディベート型GDについて解説しました。
ディベート型はGDの中でも進行方法が特殊なので、一度は練習するようにしてください。
※一度でも練習すれば要領を掴めると思います。
※もし、ディベート型だけでなく資料分析型や新規事業立案型など他の形式の対策方法も知りたい場合は、下記リンク先をご確認ください。
GDが苦手な方/GDを避けたい方はこちら
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