【日本郵船はやばい?】年代別年収・採用大学・将来性・潰れる?・激務など
今回は、日本郵船の年収、採用大学、将来性、潰れる等の評判について解説します。
ネット上では「日本郵船 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか?
本記事では、日本郵船の業績や市場環境、労働環境面から「日本郵船 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。
【日本郵船はやばい?】会社概要
まず、日本郵船の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。
連結社員数 35,502名(2023年3月末時点)
単独社員数 1,299名(2023年3月末時点)
事業内容は下記のとおりです。
日本郵船株式会社は、1885年(明治18年)9月29日に創立された海運会社です。三菱グループの中核企業でもあり、三菱重工と共に三菱グループの源流企業です。
事業内容は、大きく分けて6つあります。
・定期船事業:一般消費財を輸送するコンテナ船部門とコンテナターミナル等を各地で展開するターミナル関連部門で構成
参考:シューカツFAQ「【日本郵船の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」
・航空運送事業:グループ会社の日本貨物航空が、北米・欧州・アジアとの国際航空貨物輸送事業を展開
・物流事業:グローバルな拠点間を結ぶネットワークを活用し、倉庫・配送から海上・航空フォワーディングまで、物流全体を最適化する包括的なサービスを提供
・不定期専用船事業:不定期専用船事業は、定期船事業以外の外航海運ビジネスすべてを含む。安全で高品質な輸送サービスとグローバルな営業ネットワークで、さまざまなお客さまの物流ニーズに対応。
・不動産業:日本郵船およびグループ会社が保有する不動産を有効活用すべく、事務所ビルや住宅の賃貸などの事業を展開
・その他の事業:石油製品や舶用機器販売のほか、船舶代理店業、レストラン観光業、客船事業などを展開
参考:日本郵船「会社概要」
ここまでの情報を踏まえると。日本郵船は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、従業員数もグループ会社含め37000名近くいることから、安定した大企業のように見受けられます。
続いて、業績の観点から「日本郵船 やばい」の真偽を掘り下げていきます。
【日本郵船はやばい?】業績
日本郵船の過去7年間の業績は、下記の通りになります。
参考:日本郵船 会社HP「有価証券報告書」
(※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て)
日本郵船は、2023年3月期において売上高約2兆6160億円/当期純利益約1兆125億円となっています。
日本郵船は、多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。
また、日本郵船の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。
(参考:売上高/当期純利益とは)
売上高:売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している
当期純利益:当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している
参考:Money Forward クラウド会計「売上高とは?意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」
続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約65.6%であり、他人資本(主に借入金などの負債項目)が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。
(参考:自己資本比率とは)
自己資本比率=純資産/総資産で算出
自己資本比率:自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい
参考:doda「自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?」
下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても日本郵船の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。
業種 | 自己資本比率 |
---|---|
建設業 | 39.5% |
製造業 | 45.6% |
情報通信業 | 58.6% |
運輸業、郵便業 | 36.3% |
卸売業 | 38.3% |
小売業 | 36.7% |
不動産業、物品貸借業 | 32.7% |
宿泊業・飲食サービス業 | 14.4% |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 44.9% |
ここまでで日本郵船は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。
次に、日本郵船の将来性について記載します。
【日本郵船はやばい?】将来性
日本郵船の業績に影響を及ぼすと考えられる外航海運市場は、下記の通り推移すると考えられます。
外航海運の業界概要について
コンテナ船市況が軟化、中国コロナ再燃懸念で
参考:Nikkei Compass「外航海運」
外航船舶は造船所に発注してから竣工するまでに数年かかり、船をスクラップするまでの期間も長くなるため、貨物需要の変動に応じて供給量を調整するのが難しく、外航海運は需給ギャップがおきやすい構造だ。運賃が乱高下するドライバルク船の採算改善が課題で、安定収入が見込める長期契約を増やし、市況変動に合わせた船隊編成ができる中短期の用船契約を増やすことを目指す。
他方、深刻な人手不足から海運でも自動運航の取り組みが始まり、大手各社は造船会社と共同で技術開発を進める。日本郵船が自動運航を視野に入れた船舶を導入した。商船三井も英ロールス・ロイスと実証実験を進める。トラックの荷台部分など運輸機材の共通化も進め、アジアを軸とした国際物流を効率化する。(2023/06/05調査)
外航海運市場は安定化を目指し、さまざまな取り組みを実施しており、日本郵船の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。
【日本郵船はやばい?】年代別年収
日本郵船の平均年収推移は下記のとおりです。
参考:日本郵船 会社HP「有価証券報告書」
また、年代別の平均年収は下記のとおりです。
また、国税庁と日本郵船の有価証券報告書をもとにJobQが年代別年収を独自で算定すると以下のようになりました。
20代は578〜808万円
参考:Job Q「日本郵船」
30代は898〜975万円
40代は1,043〜1,093万円
50代は1,150〜1,135万円
また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」
(※千円以下は切り捨てで記載)
日本全体の平均年収と比較しても日本郵船の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。
【日本郵船はやばい?】福利厚生
日本郵船の福利厚生は下記のとおりです。
独身寮・社宅、総合運動場(グラウンド・プール・テニスコート)、保養所(箱根・軽井沢・那須)、社員クラブ、郵船チャイルドケア丸の内保育室など
参考:日本郵船「陸上職事務系 募集要項」
日本郵船は、独身寮から保育室まで、実に幅広く充実した福利厚生があり、優良企業と言えるでしょう。
また、日本郵船ではジョブローテーションを採用。新入社員研修、ビジネスカレッジ・マリタイムカレッジというOff-JTの研修プログラムも用意しています。
【日本郵船はやばい?】激務
日本郵船の平均残業時間は約36時間/月です。
また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、日本郵船の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。
同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。
参考:MONOist 「キャリアニュース」
さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。
出典元:⽇本の残業時間 定点観測 OpenWork 働きがい研究所
他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても日本郵船の残業時間は少ないほうであり、激務ではないと言えるでしょう。
【日本郵船はやばい?】採用大学
日本郵船の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。
是非お読みください。
【日本郵船はやばい?】広報
日本郵船の広報媒体はこちらです。
YouTubeチャンネル『日本郵船 広報グループ_NYK Line Official』では、オンライン会社説明会、IR説明会、ウェビナー、ショートドラマ、経営計画説明会、決算説明会などの動画を公開しています。
就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。
【日本郵船はやばい?】口コミ・評判について
ここまで、日本郵船の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。
最後に、日本郵船で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。
【日本郵船はやばい?】①:ワークライフバランス
日本郵船のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。
乗船後半年は休みなく働き、陸は踏めず 家には帰れない。下船後、二から三ヶ月のまとまった休暇があり、海外旅行等には行ける。しかし家の手続きやら会社ブリーフィング、健康診断、研修、免許更新等といった身辺整理も休暇中にまとまって行わないといけないので忙しく、自由になるのは実質休暇の半分程度。大きな買い物含めて休暇中にできなければ半年は何もできなくなる。マリンスポーツやらウィンタースポーツは乗船時期により全く参加できなくなる。最近やっとインターネットが個人で使えるようになったため家族との連絡、クレジットカードの利用確認、銀行のネット取引等といった陸では当たり前の環境に近づいた。入社当時は家族への電話代で五万円かかった経験あり。以前は刑務所に入るような環境だったと揶揄されてました。
参考:openwork 「ワーク・ライフ・バランス」
2017年の口コミですが、リアルな海上職の生活が書かれていたため、ご紹介しました。日本郵船は、オペレーションは休日や深夜も稼働している、男女共に問題なく育休取得できている、業務中の中抜け制度があり子の送迎や通院ができるといった情報も確認できました。
【日本郵船はやばい?】②:働きがい・成長
日本郵船の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。
働きがい:
ほぼすべての産業に携わっており、社会を支えている点。事業規模が大きく、自分の考えや工夫次第で収益を上げることが出来る点。
グローバルに働くことが出来る点。成長・キャリア開発:
参考:openwork 「働きがい・成長」
3,4年毎に営業・コーポレート関係なく、様々な部署を経験する。また、若手のうちから、国内の代理店、子会社への出向、海外駐在のチャンスもあり、様々な組織を経験することが出来る。その他、人事主導の勉強会や、ポスト指名制の海外駐在などもあり、挑戦・成長の機会は多いように感じる。
日本郵船の事業は、たしかに日本の産業や社会を支えていると言っていいと思います。世界を舞台にさまざまな経験が積める環境も用意されているようです。
【日本郵船はやばい?】③:退職検討理由
日本郵船の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。
旧態依然の体質。
参考:openwork 「退職検討理由」
経営方針や各制度の検討しかり、従業員に対するコミットメントしかり、体裁は整えようとするが論理性・客観性を欠いている部分、また、手段の目的化を繰り返す部分が散見され、会社の考え方に賛同できなくなったため。
日本郵船は、昔ながらの日本企業なのかもしれません。帰国子女や留学経験がある社員でも海外駐在できていない、希望する部署に配属されるケースは少ない、仕事量が多いのに給与が…といった声も見られました。
【終わりに】日本郵船の内定獲得方法について
本記事では、日本郵船がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。
総合的に判断すると、日本郵船は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。
日本郵船の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。