【川崎汽船はやばい?】年代別年収・採用大学・将来性・潰れる?・業績など

今回は、川崎汽船の年代別年収・採用大学・将来性・潰れる?・業績等の評判について解説します。
ネット上では「川崎汽船 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか?
本記事では、川崎汽船の業績や市場環境、労働環境面から「川崎汽船 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。
【川崎汽船はやばい?】会社概要

まず、川崎汽船の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。
1919年(大正8年)4月5日
東京都千代田区内幸町2丁目1番1号(飯野ビルディング)
連結社員数 5,438名(2022年12月末時点)
単独社員数 824名(2022年12月末時点)
事業内容は下記のとおりです。
川崎汽船株式会社は、1919年創業の海運の大手企業です。
日用品・加工食品・工業製品など様々なものをコンテナに収めて輸送するコンテナ船事業やタンカーで運ぶエネルギー資源輸送事業など幅広い事業を展開しています。事業内容は10あります。
・ドライバルク船:ばら積み船による石炭、鉄鉱石、穀物、製紙原料などの原材料輸送サービスを提供
参考:シューカツFAQ「【川崎汽船の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」
・自動車船:自動車輸送のパイオニアとして乗用車やトラックなどの完成車の安全かつ迅速な輸送サービスを提供
・LNG船:発電燃料や都市ガスに利用され、クリーンエネルギーとしても注目されているLNGの輸送サービスを提供
・カーボンニュートラル推進事業
・油槽船:原油やLPG(プロパン・ブタン)等、石油関連の海上輸送を行う
・燃料事業:船舶の燃料として使用されてきた重油から、二酸化炭素の排出量が少ない液化ガス燃料への切り替えを目指す
・電力・海洋事業:「オフショア/海洋エネルギー資源開発事業」を戦略的分野と位置付け、新規ビジネスを開拓
・コンテナ船:一般消費財から部品、原料素材まで生活に密接した多種多様な品目の輸送を行う
・ターミナル事業:コンテナ輸送における海陸の接点となるコンテナターミナルを国内外で運営
・物流事業:本業の海上貨物輸送だけではなく、航空・海上貨物フォワーディング、陸上輸送、倉庫事業や貨物混載事業等の総合物流事業を展開
参考:川崎汽船「会社概要」
ここまでの情報を踏まえると。川崎汽船は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、従業員数もグループ会社含め5,000名を超えていることから、安定した大企業のように見受けられます。
続いて、業績の観点から「川崎汽船 やばい」の真偽を掘り下げていきます。
【川崎汽船はやばい?】業績
川崎汽船の過去7年間の業績は、下記の通りになります。
参考:川崎汽船 会社HP「有価証券報告書」
(※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て)
川崎汽船は、2023年3月期において売上高約9426億円/当期純利益約6949億円となっています。
川崎汽船は、多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。
また、川崎汽船の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。
(参考:売上高/当期純利益とは)
売上高:売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している
当期純利益:当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している
参考:Money Forward クラウド会計「売上高とは?意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」
続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約73.8%であり、他人資本(主に借入金などの負債項目)が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。
(参考:自己資本比率とは)
自己資本比率=純資産/総資産で算出
自己資本比率:自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい
参考:doda「自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?」
下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても川崎汽船の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。
業種 | 自己資本比率 |
---|---|
建設業 | 39.5% |
製造業 | 45.6% |
情報通信業 | 58.6% |
運輸業、郵便業 | 36.3% |
卸売業 | 38.3% |
小売業 | 36.7% |
不動産業、物品貸借業 | 32.7% |
宿泊業・飲食サービス業 | 14.4% |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 44.9% |
ここまでで川崎汽船は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。
次に、川崎汽船の将来性について記載します。
【川崎汽船はやばい?】将来性
川崎汽船の業績に影響を及ぼすと考えられる海運市場は、下記の通り推移すると考えられます。
海運業界の概要について
海運業界の好調が続いています。2022年中間決算では、日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手3社がいずれも過去最高の純利益を記録しました。2023年3月期も純利益が過去最高になるとの見通しをあわせて発表しました。好調の原因のひとつはコロナ禍です。港湾の人手不足が起こり、それにより運べる量が減ったことで運賃が高騰し、海運会社の利益が膨らんだのです。もうひとつは円安です。外国と結ぶ航路の運賃はドル建てのため、円安になると円ベースでの売り上げが膨らみます。
参考:あさがくナビ「絶好調の海運業界を知ろう 「海洋日本」支えるが、課題も【業界研究ニュース】」
海運市場は堅調に推移しており、川崎汽船の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。
【川崎汽船はやばい?】年代別年収
川崎汽船の平均年収推移は下記のとおりです。
参考:川崎汽船 会社HP「有価証券報告書」
また、年代別の平均年収は下記のとおりです。
川崎汽船の年代別の平均年収と全国の平均年収を比較して見てみましょう。
川崎汽船に勤める20代の平均年収は814万円で、全国の平均年収と比べると438万円プラスとなります。
30代になると931万円で、20代の時よりも117万円プラスとなります。
さらに40代は1002万円、50代では1003万円となっています。
参考:careerMine「川崎汽船」
また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」
(※千円以下は切り捨てで記載)
日本全体の平均年収と比較しても川崎汽船の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。
【川崎汽船はやばい?】福利厚生
川崎汽船の福利厚生は下記のとおりです。
各種社会保険完備、独身寮、社宅制度、保養所(川奈)、ベネフィット・ステーション、クラブ活動、住宅財形制度、貸付金、社員持株会など
参考:川崎汽船「陸上職 採用情報」
川崎汽船は、社員持株会など充実した福利厚生があり、優良企業と言えるでしょう。また、入社後の住まいについては男女別の独身寮、賃貸・所有関係なく費用を会社がサポートしてくれるのも魅力的です。
【川崎汽船はやばい?】激務
川崎汽船の平均残業時間は約47時間/月です。
また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、川崎汽船の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。
同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。
参考:MONOist 「キャリアニュース」
さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。
出典元:⽇本の残業時間 定点観測 OpenWork 働きがい研究所
他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても川崎汽船の残業時間は少なく、激務ではないと言えるでしょう。
【川崎汽船はやばい?】採用大学
川崎汽船の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。
是非お読みください。
【川崎汽船はやばい?】広報
川崎汽船の広報媒体はこちらです。
川崎汽船公式チャンネル / K LINE Officialでは、川崎汽船の仕事、グローバルレポートなどさまざまな動画が更改されていますので、企業研究に役立つかもしれません。就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。
【川崎汽船はやばい?】口コミ・評判について
ここまで、川崎汽船の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。
最後に、川崎汽船で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。
【川崎汽船はやばい?】①:ワークライフバランス
川崎汽船のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。
船上での生活では仕事ばかりでプライベートの時間を作ることが難しいと感じた。特に時間が不規則なため、体調管理に気をつかなければならなかった。入港、出港のときは丸々2日ほど寝ることができない時も多々あった。また一度出港してしまうと長期間同じような生活の繰り返しになるため、単調な日々に空きてしまうことがある。常に下船を意識し、待ち遠しく思い煩い生活することになる。また上下関係が船の中では特に厳しく、上からの命令は絶対聞かなければならない風潮があった。
参考:openwork 「ワーク・ライフ・バランス」
上記やそのほかの口コミを見る限り、船上で24時間生活、陸上職でも休日も対応しないといけない場面もあり、川崎汽船はワークライフバランス重視の方には向いていないかもしれません。上下関係が厳しい点についても注意が必要です。
【川崎汽船はやばい?】②:働きがい・成長
川崎汽船の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。
働きがい:
海上職であるため仕事内容そのものは入社以前から想定していたもので、各国の輸出入や日本のインフラを担う仕事に携われている点、働きがいはあります。ただし、本社への現場知識のフィードバックをする体制がほか2社と比較して弱いと感じています。成長・キャリア開発:
参考:openwork 「働きがい・成長」
海上職は等級ごとに職務内容が異なり、常にステップアップできる仕組みができています。一方、昔からの海上職のキャリア制度が残ったままで、あくまでも昇進の評価はすべて船上におけるもの、つまり管理職としての素質や、本社側業務での素質を十分に評価できる体制になっていないように感じています。
たしかに各国の輸出入や日本のインフラを担う仕事である点はとても魅力的です。しかし反面、川崎汽船の評価制度については旧態依然で、その基準等に納得いかないと感じている方がいるということです。
【川崎汽船はやばい?】③:退職検討理由
川崎汽船の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。
子会社化することで、本体から分離したコンテナ事業が一時的に本業の収益を大きく上回る自体が発生し、本業の危うさを感じています。ほか2社よりも海運業以外への投資額が小さいのはさらにリスクと考えています。
参考:openwork 「退職検討理由」
好調なはずの海運業界ですが、川崎汽船の社員の中には、上記のような分析をされていた方もいるということです…
【終わりに】川崎汽船の内定獲得方法について
本記事では、川崎汽船がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。
総合的に判断すると、川崎汽船は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。
川崎汽船の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。