【商船三井はやばい?】年代別年収・採用大学・将来性・潰れる?・激務など

今回は、商船三井の年収、採用大学、将来性、潰れる等の評判について解説します。
ネット上では「商船三井 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか?
本記事では、商船三井の業績や市場環境、労働環境面から「商船三井 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。
【商船三井はやばい?】会社概要

まず、商船三井の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。
連結社員数 8,748名(2023年3月末時点)
単独社員数 1,168名(2023年3月末時点)
事業内容は下記のとおりです。
商船三井は、鉄鋼原料、石炭、木材チップなどを運ぶ各種専用船、原油を運ぶタンカー、液化天然ガスを運ぶLNG船、自動車船、さまざまな製品を運ぶコンテナ船など、多彩な分野で時代の要請に応える総合輸送グループです。
参考:シューカツFAQ「【商船三井の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」
事業内容は大きく分けると、船によって物資などを輸送するサービスと海運を中心とした周辺事業の二つに分けることができます。特に商船三井は、ドライバルク船サービスに強みを持っており、世界最大規模の船隊を擁する商船三井のドライバルク船(ばら積み船)サービスでは、多様な貨物の輸送に対応できる汎用ばら積み船と、特定貨物の特性と、積み地および揚げ地の状況を考慮して設計・建造された各種専用船で、さまざまな顧客ニーズに応えた安定輸送を行っています。小型から大型までバラエティーに富んだ船型を取り揃え、世界中のさまざまなトレードに柔軟に対応し、高品質な輸送サービスを提供しています。
参考:商船三井「会社概要」
ここまでの情報を踏まえると。商船三井は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、従業員数もグループ会社含め1万名近くいることから、安定した大企業のように見受けられます。
続いて、業績の観点から「商船三井 やばい」の真偽を掘り下げていきます。
【商船三井はやばい?】業績
商船三井の過去7年間の業績は、下記の通りになります。
参考:商船三井 会社HP「有価証券報告書」
(※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て)
商船三井は、2023年3月期において売上高約1兆6119億円/当期純利益約7960億円となっています。
商船三井は、兆を越える多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。
また、商船三井の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。
(参考:売上高/当期純利益とは)
売上高:売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している
当期純利益:当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している
参考:Money Forward クラウド会計「売上高とは?意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」
続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約54%であり、他人資本(主に借入金などの負債項目)が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。
(参考:自己資本比率とは)
自己資本比率=純資産/総資産で算出
自己資本比率:自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい
参考:doda「自己資本比率とは?業種別では何%くらいが目安なの?」
下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても商船三井の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。
業種 | 自己資本比率 |
---|---|
建設業 | 39.5% |
製造業 | 45.6% |
情報通信業 | 58.6% |
運輸業、郵便業 | 36.3% |
卸売業 | 38.3% |
小売業 | 36.7% |
不動産業、物品貸借業 | 32.7% |
宿泊業・飲食サービス業 | 14.4% |
サービス業(ほかに分類されないもの) | 44.9% |
ここまでで商船三井は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。
次に、商船三井の将来性について記載します。
【商船三井はやばい?】将来性
商船三井の業績に影響を及ぼすと考えられる外航海運市場は、下記の通り推移すると考えられます。
外航海運の業界概要について
コンテナ船市況が軟化、中国コロナ再燃懸念で
参考:Nikkei Compass「外航海運」
外航船舶は造船所に発注してから竣工するまでに数年かかり、船をスクラップするまでの期間も長くなるため、貨物需要の変動に応じて供給量を調整するのが難しく、外航海運は需給ギャップがおきやすい構造だ。運賃が乱高下するドライバルク船の採算改善が課題で、安定収入が見込める長期契約を増やし、市況変動に合わせた船隊編成ができる中短期の用船契約を増やすことを目指す。
他方、深刻な人手不足から海運でも自動運航の取り組みが始まり、大手各社は造船会社と共同で技術開発を進める。日本郵船が自動運航を視野に入れた船舶を導入した。商船三井も英ロールス・ロイスと実証実験を進める。トラックの荷台部分など運輸機材の共通化も進め、アジアを軸とした国際物流を効率化する。(2023/07/05調査)
外航海運市場は需給ギャップが起きやすく、しかもドライバルク船には課題があり、それを強みとする商船三井ですが、未来を見据え攻勢を強めており、商船三井の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。
【商船三井はやばい?】年代別年収
商船三井の平均年収推移は下記のとおりです。
参考:商船三井 会社HP「有価証券報告書」
また、年代別の平均年収は下記のとおりです。
25~29歳の平均年収は882万円で、 30~34歳になると974万円と平均年収が92万円プラスとなります。 さらに、35~39歳になると1044万円で、40~45歳になると1072万円、40~45歳になると1098万円となります。 そして、50~54歳になると1090万円、55~59歳になると1084万円となります。
参考:年収チェッカー「商船三井」
また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。
参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」
(※千円以下は切り捨てで記載)
日本全体の平均年収と比較しても商船三井の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。
【商船三井はやばい?】福利厚生
商船三井の福利厚生は下記のとおりです。
福利厚生
全社員の生活や健康、娯楽といったさまざまな面から環境の整備に継続的に取り組んでいます。住宅関連
独身寮・社宅
首都圏3ヵ所に独身寮を保有しており、社会人生活のスタートを食事や健康管理の面でもサポートしています。 各部屋は完全個室となっており、バス・トイレが完備されています。社有社宅は首都圏に3LDK、3DKを中心として約115戸(3ヵ所)保有しており、その他にも海外駐在中の社員の持ち家も一部、借上社宅として貸与される場合があります。持ち家取得促進
社員の持ち家取得促進のため、民間金融機関との提携ローン、住宅財形制度を整備しています。健康補助
医務室
月~金曜日は産業医が常駐する医務室があります。簡単な診察や処方箋の提供などを行っています。また、外部機関での定期健康診断を行っています。社員食堂
本社15階に約300席の社員食堂を完備。260円の麺類から360円の特別メニューまで安価にバランスの取れた食事を取ることができます。夜は、定食メニューの他、各種アルコール・居酒屋メニューも提供しています。社内親睦を深めるため、パーティールームとしての利用もできます。施設・保養所
各種保養所、リゾートクラブ・フィットネスクラブ法人会員
直営の保養所の他、法人会員となっているリゾートクラブやフィットネスクラブがあり、割引き料金で利用することができます。柿生研修所
商船三井が誇る充実の研修施設“Kakio Institute”。
操船シミュレータなど充実した設備が整っており、陸上社員から海上社員までさまざまなカリキュラムの研修が実施されています。
また、広大なグラウンドやテニスコートも完備され、多くの社内クラブが利用しています。AKASAKA INTERCITY AIR
参考:商船三井採用情報2024「福利厚生」
本社ビルへの電力供給が震災などにより停止した際に、災害対策本部及び安全運航支援センターを設置する事業継続活動拠点の確保のためのオフィス。平時にはサテライトオフィスや、会議室、研修会場といった用途で利用されています。
商船三井は、住宅や健康などの分野でとても充実した福利厚生制度を用意しており、優良企業と言えるでしょう。
また、商船三井柴崎寮は、ググってみると、デザイナーズ住宅で、まるでリゾートホテルのような外観、そして内観でした。
【商船三井はやばい?】激務
商船三井の平均残業時間は約37時間/月です。
また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、商船三井の残業時間は多いとは言い切れず、激務ではないと言えるでしょう。
同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。
参考:MONOist 「キャリアニュース」
さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。
出典元:⽇本の残業時間 定点観測 OpenWork 働きがい研究所
他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても商船三井の残業時間はさほど多くなく、激務ではないと言えるでしょう。
【商船三井はやばい?】採用大学
商船三井の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。
是非お読みください。
【商船三井はやばい?】広報
商船三井の広報媒体はこちらです。
YouTubeチャンネル『商船三井公式チャンネル』をご紹介いたします。環境・サステナビリティ、最新技術、事業紹介、会社紹介のほか、採用に関する動画も公開しています。『若手社員の1日に密着』は非常に参考になると思いますので、就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。
【商船三井はやばい?】口コミ・評判について
ここまで、商船三井の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。
最後に、商船三井で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。
【商船三井はやばい?】①:ワークライフバランス
商船三井のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。
海上職は基本的に6ヶ月勤務、3ヶ月休暇となっているが、乗船期間は5~8ヶ月、休暇は2~4ヶ月ぐらいの間で変化する。
休暇中は研修を除き、自由に休むことができる。
研修は数日~1週間の研修が休暇中に2~3回程度。若手の方が多くなる。乗船中はプライベートのイベント(友人の結婚式等)には一切参加できないので、日々の楽しみを重視するか長期休暇での休み方を重視するかで考えればよい。
参考:openwork 「ワーク・ライフ・バランス」
商船三井など、海上職を目指す方は必然的に、大きく海と陸の生活でメリハリを付けるしかなくなります。年間という長い目で見れば、ワークライフバランスに優れているほうではないかと思われます。
【商船三井はやばい?】②:働きがい・成長
商船三井の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。
働きがい:
海技者として海外へ船で長期間航海し世界物流を支えている実感があり働きがいがありました。
また、収入面や業界トップ企業に勤めている面においても自尊心や自己肯定感が満たされました。成長・キャリア開発:
研修が充実しており、成長できる場がありました。会社が求める社員像のハードルが高く、そこに向けて常に頑張っていました。
参考:openwork 「働きがい・成長」
たしかに海運は日本と世界の経済の一翼を担っていると言え、商船三井で働くと、その点では働きがいを見出せると思います。営業部は、英語でやりとりを行うので、自然と(多少の)英語ができるようになるといった声も聞けました。
【商船三井はやばい?】③:退職検討理由
商船三井の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。
・事業の拡大に対しての人員体制・育成が追いついておらず一人当たりの負担がとても大きいため。また、この体制を何とかしなくてはという思いは感じられるが責任を持って旗を振れる人がおらず今後も変化する兆しがないため。
参考:openwork 「退職検討理由」
・乗船と休暇のサイクルが現代生活に合っておらず妻や子どもへの負担がとても大きいため。
商船三井での退職検討理由としては、やはり海上職の仕事のサイクルや入社から数年後の年収が、ネックになっているようです。若いときはよくても、結婚し、子が生まれ、家庭とのバランスを考えた結果、退職を選ばれる方も少なくなさそうです。
【終わりに】商船三井の内定獲得方法について
本記事では、商船三井がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。
総合的に判断すると、商船三井は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。
商船三井の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。