今回は、信越化学工業の年代別年収・採用大学・将来性・すごい？等の評判について解説します。

ネット上では「信越化学工業 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか？

本記事では、信越化学工業の業績や市場環境、労働環境面から「信越化学工業 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。

【信越化学工業はやばい？】会社概要

まず、信越化学工業の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。

信越化学工業は、生活環境・基盤材料、電子材料、機能材料、加工・商事・技術サービスの特色ある４事業を展開しています。４つの事業分野を中心に、産業や生活の基礎になる素材、製品を作っています。 信越化学の製品群は、基本となる生産技術を応用したモノづくりなどを通じて、原料や市場など、相互に緊密なつながりをもちながら、多彩な分野で活躍、経済情勢に左右されにくい強固な事業構造を築いています。

生活環境基盤材料

上下水道のインフラ(社会基盤)、住宅、農業、生活用品など生活を支えるのに欠かせない「塩ビ」。塩ビの最大手として世界の需要に応えています。

電子材料
半導体の基幹材料である「シリコンウエハー」をはじめ、半導体の製造工程に欠かせない「フォトレジスト」、「フォトマスクブランクス」、「封止材料」。そして環境対応車のモーターに欠かせない「レア・アースマグ
ネット」などを提供しています。

機能材料

電気電子、自動車、建築、化粧品、ヘルスケア、食品などの幅広い産業で使われる「シリコーン」、医薬品や食品、建材など多分野で使われる「セルロース誘導体」など、求められるより良い機能を多岐にわたり提供しています。

加工・商事技術サービス
塩ビ、シリコーンなどの加工技術と、各種プラントの設計・建設・メンテナンスなど、エンジニアリングの活用で課題解決に応えています。

引用：信越化学「信越化学ってどんな会社？」

参考：シューカツFAQ「【信越化学工業の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」

参考：信越化学工業「会社概要」

ここまでの情報を踏まえると。信越化学工業は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、従業員数もグループ会社含め25000名を超えていることから、安定した大企業のように見受けられます。

続いて、業績の観点から「信越化学工業 やばい」の真偽を掘り下げていきます。

【信越化学工業はやばい？】業績

信越化学工業の過去6年間の業績は、下記の通りになります。

参考：信越化学工業 会社HP「有価証券報告書」
（※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て）

信越化学工業は、2022年3月期において売上高約20,744億円/当期純利益約5,001億円となっています。

信越化学工業は、多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。

また、信越化学工業の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。

（参考：売上高/当期純利益とは）

売上高：売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している

当期純利益：当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している

参考：Money Forward クラウド会計「売上高とは？意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」

続いて自己資本比率に関しても、2022年3月期末時点で約82.1％であり、他人資本（主に借入金などの負債項目）が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。

（参考：自己資本比率とは）

自己資本比率＝純資産/総資産で算出

自己資本比率：自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何％を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい

参考：doda「自己資本比率とは？業種別では何％くらいが目安なの？」

下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても信越化学工業の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。

業種	自己資本比率
建設業	39.5％
製造業	45.6％
情報通信業	58.6％
運輸業、郵便業	36.3％
卸売業	38.3％
小売業	36.7％
不動産業、物品貸借業	32.7％
宿泊業・飲食サービス業	14.4％
サービス業（ほかに分類されないもの）	44.9％

ここまでで信越化学工業は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。

次に、信越化学工業の将来性について記載します。

【信越化学工業はやばい？】将来性

信越化学工業の業績に影響を及ぼすと考えられる総合化学市場は、下記の通り推移すると考えられます。

総合化学の業界概要
各社が脱石化依存改革急ぐ
総合化学とはエチレン、ベンゼンなど基礎原料（川上）からポリプロピレン、ポリエチレンなど誘導品（川下）まで幅広く手がける大手化学メーカーを指す。かつて総合化学といえばエチレンセンターを持っていることが必須の条件だったように、石油化学コンビナートの中核企業でもあるケースが多い。現在は三菱ケミカルグル－プ（三菱化学）、住友化学、三井化学、旭化成、レゾナック・ホールディングス（旧昭和電工)、UBE（旧宇部興産）、東ソーなどが主なプレーヤー。
経産省の公表した２０１９年実績の工業統計によると、化学工業の事業所数は４６５０、出荷額は２９兆２５２７億８３００万円。プラスチック製品やゴム製品、塗料、合成洗剤といった広義の化学産業でみると、出荷額ベースでは一進一退傾向にあるものの、生産用機械器具（２０兆８０００億円）、電気機械器具（１８兆２０００億円）、鉄鋼業（１７兆７０００億円）、金属製品（１６兆円）等を上回り、依然製造業で輸送用機械器具（６８兆円）に次ぐ規模だ。(2023/04/23調査)

参考：Nikkei Compass「総合化学」

総合化学市場は堅調に推移しており、信越化学工業の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。

【信越化学工業はやばい？】年代別年収

信越化学工業の平均年収推移は下記のとおりです。

参考：信越化学工業 会社HP「有価証券報告書」

また、年代別の平均年収は下記のとおりです。

25~29歳の平均年収は609万円で、 30~34歳になると702万円と平均年収が93万円プラスとなります。 さらに、35~39歳になると800万円で、40~45歳になると854万円、40~45歳になると914万円となります。 そして、50~54歳になると987万円、55~59歳になると986万円となります。

参考：年収チェッカー「信越化学工業」

また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。

参考：国税庁「民間給与実態統計調査結果」
（※千円以下は切り捨てで記載）

日本全体の平均年収と比較しても信越化学工業の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。

【信越化学工業はやばい？】福利厚生

信越化学工業の福利厚生は下記のとおりです。

財形貯蓄制度、社員持株会制度、退職金・年金制度、資金貸付制度、慶弔金、住宅融資制度、育児休業制度、介護休業制度ほか

独身寮・社宅：各事業所周辺に完備

施設：保養所（箱根、伊豆高原など）

参考：信越化学工「採用情報」

信越化学工業は、育児休業制度・介護休業制度など充実した福利厚生があり、優良企業と言えるでしょう。

また、独身寮や社宅も各事業所の周辺に完備してあり、格安で借りることができるため、安心です。

【信越化学工業はやばい？】激務

信越化学工業の平均残業時間は約27時間/月です。

また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、信越化学工業の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。

同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。

参考：MONOist 「キャリアニュース」

さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。

出典元：⽇本の残業時間 定点観測　OpenWork　働きがい研究所

他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても信越化学工業の残業時間は少なく、激務ではないと言えるでしょう。

【信越化学工業はやばい？】採用大学

信越化学工業の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。

是非お読みください。

【信越化学工業はやばい？】広報

信越化学工業の広報媒体はこちらです。

どんな製品を取り扱っているのかイメージがつきにくいかと思いますが、公式サイトでは用途別・機能別に製品を検索でき、事業内容についての理解を深めることができます。

就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。

【信越化学工業はやばい？】口コミ・評判について

ここまで、信越化学工業の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。

最後に、信越化学工業で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。

【信越化学工業はやばい？】①：ワークライフバランス

信越化学工業のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。

自分の職場では、有給は取りやすい。 理由も問われない。 職場によるが、フレックス勤務制を導入していれば、 出退勤時間を前後させることが可能。 育休は男性も取得を推進されており、業務を引き継いておけば問題なく数ヶ月間は取得できる。 怪我や病気や精神疾患での長期休職に備えるGLTD制度があり、 月千円以下の掛け金で基本給の70%が60歳ま で補償される。

参考：openwork 「ワーク・ライフ・バランス」

信越化学工業は有給も取りやすく、職場によってはフレックスタイム制も取り入れられているため、ワークライフバランスはとりやすい環境であるといえるでしょう。また育児休暇は女性だけでなく男性も取得推進されているようです。

【信越化学工業はやばい？】②：働きがい・成長

信越化学工業の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。

働きがい : 材料メーカーにおいてごく一般的に言われるやりがいは一通り感じられると思う。 特に、一つの製品に対する当事者意識は強く感じる。 他人任せにはしにくい仕事が多い。 もちろん上司からの フォローはある。

成長・キャリア開発 : 研究(合成、評価、分析) スキルは、本人次第でいくらでも成長できる。 各種製品分野のエキスパート的な上司が身近にいる。 利益を意識した開発力が否応なく求められる。 特許の出願がノルマ的になっており、明細書は研究員自らが執筆するため、そのスキルも得られる。 新規製品の製造立ち上げや、 既存製品の製造フォローは、研究員も大きく関わるため、 製造に関する基本的な 知識も身に付く。 開発室ごとに製品群が決まっていることや、1つの研究期間が数年単位になることはよくあるため、 同じよう な関連製品を長年追求する人材になりがちだが、 研究テーマの設定は柔軟に承諾してもらえる。 希望し続ければ、人材が空いたタイミング等で営業職等への異動も可能。

参考：openwork 「働きがい・成長」

信越化学工業は一つの製品に対して責任を持って仕事に取り組むことが必要とされるため、やりがいは強く感じられるようです。また、本人の意志があれば成長できる環境が整っており、希望すれば他の職種への異動も可能なようです。

【信越化学工業はやばい？】③：退職検討理由

信越化学工業の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。

最近になり若手社員に対する待遇が改善されているものの任せられる業務が多すぎ、 研究職であるにもかかわらず市場調査や特許調査、 製品の品質保証、 製造部のトラブル対応、 取引先に対するTSなど研究以外に費やす時間が多すぎるため。

参考：openwork 「退職検討理由」

信越化学工業は、市場調査やトラブル対応など任せられる業務の幅が広く、研究に集中できないという場合もあるようです。

【終わりに】信越化学工業の内定獲得方法について

本記事では、信越化学工業がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。

総合的に判断すると、信越化学工業は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。

信越化学工業の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。