今回は、商工組合中央金庫の年収、採用大学、将来性、潰れる等の評判について解説します。

ネット上では「商工組合中央金庫 やばい」でヒットする記事もありますが、実態はどうなのでしょうか？

本記事では、商工組合中央金庫の業績や市場環境、労働環境面から「商工組合中央金庫 やばい」の真偽を総合的に判断していきます。

【商工組合中央金庫はやばい？】会社概要

まず、商工組合中央金庫の会社概要を下記に記載します。基本的な事項なので頭に入れておくと後々役立ちます。

事業内容は下記のとおりです。

商工中金は、主に中小企業への融資を行っている政府系金融機関です。中小企業を支援する目的で、政府と中小企業組合の共同出資により設立されました。全都道府県と海外に拠点を持ち、幅広いネットワークをいかし、日本の中小企業を手厚くサポートしています。長きに渡り中小企業に携わる中で培われた中小企業金融のノウハウを強みとし、その企業ごとに最適なソリューションを提案できることが特長です。

中小企業による中小企業のための金融機関です

昭和初期、度重なる恐慌により、多くの中小企業が危機的状況に陥る中、その救済を目的として中小企業からの熱望により誕生したのが、商工中金です。1936年、同業者組合を通じた各企業への資金供給を行う金融機関として、政府と組合の共同出資によって設立されました。
設立から80年以上たった現在でも、中小企業専門の金融機関として、景気がいいときも悪いときも、中小企業の将来を真摯に見据え安定的な取組みを続けています。

引用：商工中金「商工中金の特長」

参考：シューカツFAQ「【商工組合中央金庫の採用大学】就職難易度・採用人数・内定獲得のための対策方法について解説」

参考：商工組合中央金庫「会社概要」

ここまでの情報を踏まえると、商工組合中央金庫は東京証券取引所のプライム市場に上場しており、従業員数もグループ会社含め3,700名を超えていることから、安定した大企業のように見受けられます。

続いて、業績の観点から「商工組合中央金庫 やばい」の真偽を掘り下げていきます。

【商工組合中央金庫はやばい？】業績

商工組合中央金庫の過去6年間の業績は、下記の通りになります。

参考：商工組合中央金庫 会社HP「有価証券報告書」
（※売上高/当期純利益は億円未満切り捨て、総資産/純資産は小数点3位以下切り捨て）

商工組合中央金庫は、2023年3月期において売上高約1,610億円/当期純利益約233億円となっています。

商工組合中央金庫は、多額の売上高を計上しており黒字であることから、業績面で不安な点は無いと考えられます。

また、商工組合中央金庫の総資産・純資産の過去推移についても堅調に推移していることが伺えます。

（参考：売上高/当期純利益とは）

売上高：売上高とは、企業がサービスや商品を提供することにより稼いだ、売上金額の総額のこと。売上高が高いと企業の儲けが高いことを表し、逆に低いと企業の儲けが低いことを表している

当期純利益：当期純利益とは、当期の企業の活動でどれくらいの利益が出たのかを表すもの。売上から税金や経費など掛かった費用を全て引いた、企業が最終的に稼いだ利益を表している

参考：Money Forward クラウド会計「売上高とは？意味や定義、営業利益や純利益との違いをわかりやすく解説」

続いて自己資本比率に関しても、2023年3月期末時点で約7.7％であり、他人資本（主に借入金などの負債項目）が多くを占めていないので、倒産可能性は低く経営が安定していると言えます。

（参考：自己資本比率とは）

自己資本比率＝純資産/総資産で算出

自己資本比率：自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何％を占めるかを示す数値であり、自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、会社の独立性に不安が生じます。自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよい

参考：doda「自己資本比率とは？業種別では何％くらいが目安なの？」

下記は、業種別の自己資本比率平均ですが、これらと比較しても商工組合中央金庫の自己資本比率は安定していると言えるでしょう。

業種	自己資本比率
建設業	39.5％
製造業	45.6％
情報通信業	58.6％
運輸業、郵便業	36.3％
卸売業	38.3％
小売業	36.7％
不動産業、物品貸借業	32.7％
宿泊業・飲食サービス業	14.4％
サービス業（ほかに分類されないもの）	44.9％

ここまでで商工組合中央金庫は、業績面から安定していると理解できましたが、将来性はどうなのでしょうか。

次に、商工組合中央金庫の将来性について記載します。

【商工組合中央金庫はやばい？】将来性

商工組合中央金庫の業績に影響を及ぼすと考えられる政府系金融機関市場は、下記の通り推移すると考えられます。

政府系金融機関の業界概要について
貸出金残高は全体の約１割　商工中金は完全民営化へ
政府系金融機関は「民業補完」の原則を掲げ、民間金融機関では困難な案件に対応するために政府が設立した金融機関である。
財務省によると、政府系金融機関とは①小規模・零細事業者を支援していた国民生活金融公庫と、中小企業者を支援していた中小企業金融公庫、農林水産事業者を支援していた農林漁業金融公庫が合併した日本政策金融公庫（日本公庫）②地域開発やインフラ関連など政策色の強いプロジェクトへの長期資金を投融資一体で提供する日本政策投資銀行（ＤＢＪ）③中堅中小企業向け融資を担う商工組合中央金庫（商工中金）④１２年４月に日本公庫から分離・独立し、海外インフラ整備や資源の権益確保、日系企業の輸出入や海外Ｍ＆Ａ（合併・買収）支援などを担当する国際協力銀行（ＪＢＩＣ）⑤沖縄における地域限定の政策金融機関として日本公庫などに相当する業務や沖縄の特殊事情に即した融資や出資を行う沖縄振興開発金融公庫――の５機関。商工中金のみが預金業務を手掛け、そのほかの４機関は財政投融資制度を活用して調達した資金を元手に投融資をする。(2024/03/06調査)

参考：Nikkei Compass「政府系金融機関」

政府系金融機関市場は堅調に推移しており、商工組合中央金庫の今後の業績に大幅に悪影響を与えるものではないと考えられます。

【商工組合中央金庫はやばい？】年代別年収

商工組合中央金庫の平均年収推移は下記のとおりです。

参考：商工組合中央金庫 会社HP「有価証券報告書」

また、年代別の平均年収は下記のとおりです。

25~29歳の平均年収は482万円で、 30~34歳になると603万円と平均年収が121万円プラスとなります。 さらに、35~39歳になると702万円で、40~45歳になると764万円、40~45歳になると794万円となります。 そして、50~54歳になると865万円、55~59歳になると760万円となります。

参考：年収チェッカー「商工組合中央金庫」

また、下記は国税庁による日本全体の平均年収推移です。

参考：国税庁「民間給与実態統計調査結果」
（※千円以下は切り捨てで記載）

日本全体の平均年収と比較しても商工組合中央金庫の平均年収は圧倒的に高い事から優良企業であると言えるでしょう。

【商工組合中央金庫はやばい？】福利厚生

商工組合中央金庫の福利厚生は下記のとおりです。

社会保険完備（健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険（労災））
福利厚生：
■制度/退職年金、育児休業、短時間勤務、各種貸付(住宅貸付等)ほか
■諸施設/独身寮・社宅完備
休暇制度：年末年始休暇、慶弔休暇、産前・産後休暇、育児休暇、介護休暇、リフレッシュ休暇
　備考：祝日、勤続休暇制度、時間休暇制度あり

参考：リクナビ「リクナビ　採用HP」

商工組合中央金庫は、勤続休暇制度や時間休暇制度など充実した福利厚生があり、優良企業と言えるでしょう。

また、借上社宅は30歳まで月1万強で住むことができる上に、自分で任意の住居を選択することが可能になったそうです。

【商工組合中央金庫はやばい？】激務

商工組合中央金庫の平均残業時間は約24.2時間/月です。

また、openworkによる業界別残業時間のランキングトップと比較しても、商工組合中央金庫の残業時間はとても少なく激務ではないと言えるでしょう。

同調査は、就職・転職リサーチサイト「Vorkers」に投稿された約7万件の社会人による在籍企業の評価データから、「残業時間」を対象にデータを集計・分析したもの。残業時間には振替休日・代休のない休日出勤も含み、年齢や在籍する業界・職種などの軸で分析している。

参考：MONOist 「キャリアニュース」

さらに、日本全体における月間平均残業時間は下記のとおりです。

出典元：⽇本の残業時間 定点観測　OpenWork　働きがい研究所

他業種や日本全国の平均残業時間と比較しても商工組合中央金庫の残業時間は少なく、激務ではないと言えるでしょう。

【商工組合中央金庫はやばい？】採用大学

商工組合中央金庫の採用大学や就職難易度については下記に記載しています。

是非お読みください。

【商工組合中央金庫はやばい？】広報

商工組合中央金庫の広報媒体はこちらです。

商工中金のプロジェクト紹介やプロモーション動画が多数アップロードされており、商工中金のソリューションや理念を知るのに役立ちます。

就職を少しでも考えている人は一度は見た方がいいと思います。

【商工組合中央金庫はやばい？】口コミ・評判について

ここまで、商工組合中央金庫の年収や福利厚生、激務度等の労働条件について記載しました。

最後に、商工組合中央金庫で実際に働いている社員の口コミを数件記載します。

【商工組合中央金庫はやばい？】①：ワークライフバランス

商工組合中央金庫のワークライフバランスについては、下記の通り口コミが記載されていました。

残業は少なめなので、日頃のプライベート時間は確保できると思う。
また年に1度、5日連続の休暇(※特別休暇ではなく有給消化) を比較的好きな時期に取得できるので、プライベートの予定も立てやすい。
一方で金融機関であるので世間が休みの時 (お盆や年末) も営業している。 そういった時期に休暇取得したい人にとってはあまりおすすめできないかもしれない。 部署にもよるが周囲との調整は必要になるし、特に窓口の部署だと普段来れない方々の来店が増えたりもするので・・・

参考：openwork 「ワーク・ライフ・バランス」

商工組合中央金庫は、残業は少ない上に、年に一回は5日連続の休暇を取得できるため、プライベートとのバランスは取りやすいと考えられます。

【商工組合中央金庫はやばい？】②：働きがい・成長

商工組合中央金庫の働きがいや成長については、下記の通り口コミが記載されていました。

働きがい:
中小企業の社長と直接接する機会があり、やりがいのある仕事だとは感じる。ただし、最後はお願い営業に頼らざるを得ない状況(貸出はどこの金融機関もやっているし、 他行の金利を下回れないなどの制約も多い) M&Aやデリバティブ商品、プロジェクトファイナンスなどの商品も増加しているが、それを扱う営業の育成がままならない状況にあるので、 社内教育にはもっと力を入れる必要がある。

成長・キャリア開発:
キャリアチャレンジ制度があり、希望の部署があった場合には手を挙げて取り組むことができる環境がある

参考：openwork 「働きがい・成長」

商工組合中央金庫は、中小企業の社長と直接関わることができ、企業を支えているという実感を得られるため、やりがいは感じられるようです。また、自身の希望するキャリアを叶えやすい制度もあるとのことでした。

【商工組合中央金庫はやばい？】③：退職検討理由

商工組合中央金庫の退職検討理由について、下記の通り口コミが記載されていました。

全国転勤、ジョブローテションが激しいため。 将来的なことを考えた際に、 転勤のない会社に勤めたほうが良いと考えた。
また、自分のやりたかったことが、 営業よりも本部の仕事であったが、 希望の部署に配属される確率が低く、希望通り配属されたとしても、また5年後に部署が変わる可能性が高い。実際に現場から長い間離れて、法令や社内ルールが変わっている中で、再度営業の仕事をすることは難しいと自分自身も感じ、そのような不安を抱えながら好きでもない仕事をすることが、 嫌になったため。

参考：openwork 「退職検討理由」

商工組合中央金庫は、ジョブローテーションが激しく、希望の部署に配属されてもまた異動の可能性があることから、退職を検討する社員もいるようです。

【終わりに】商工組合中央金庫の内定獲得方法について

本記事では、商工組合中央金庫がやばいか、年収・激務度・福利厚生・将来性・業績などの観点から記載しました。

総合的に判断すると、商工組合中央金庫は就職するにはとても良い企業であり、是非とも内定獲得を狙いたい企業です。

商工組合中央金庫の内定獲得方法については下記記事に徹底解説しているので、是非お読みください。